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椅子と机と人間工学

ナチュラルで洗練されたご自宅のインテリアが素敵なwiwiさんがPC用の机と椅子の高さが合わずに目の疲れ・足のむくみ症状がでてお辛いPCタイムを送っていらっしゃるという
内容の記事を、以前UPされておりました。wiwiさんの身長からの適正寸法をコメントしたところ、すぐさま、その高さに見合った机の高さを調節、椅子を探し出されご使用になられ結果、嬉しいことに快適なPCタイムを送っていらっしゃるようです。
人間工学から生まれた寸法は家具のみならず住まいの設備機器、建具・収納寸法を決める意味でとても重要なポイントになってきます。今回は机と椅子の寸法につて説明させていただきますね。
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椅子の掛け心地を左右する要因には次のようなものがあります。

①寸法・角度
寸法・角度とは座面の高さ、奥行きとその傾斜角度、背もたれの角度、背もたれ点の位置の相互関係のことです。

②体圧分布
人体には感覚の鋭敏なところと鈍感なところがあり、鋭敏なところには小さい力が、鈍感なところには大きな圧力がかかるようにつくられることが望ましいです。
  
③クッション性
作業用の椅子ではクッション性はあまり要求されませんが、休息用の椅子では必須条件になります。ただし、クッション性を良くしようとして柔らかい材料を詰めただけでは、身体が沈みこんでしまうので、最終安定姿勢を好ましい形に保つことができなくなります。  

椅子と机と人間工学_d0023047_16202060.jpg

机を機能という立場から見たとき一番大事な項目は、坐骨結節点から甲板までの垂直距離(差尺)が、人体寸法に合っているかどうかということです。人間工学の立場でいう机の高さは差尺のことで、床から甲板までの総高さではありません。
事務作業をする時の適正な差尺は、次のように考えてください
①筆記作業が主で能率に重点を置いた場合
  (座高)×1/3
②読書および緩慢な作業が主で、長時間の使用に重点を置いた場合
  (座高)×1/3-(2~3cm)

事務用家具のJISも学校用家具のJISも上記の考えを参考に決められています。事務用机のJISでは、高さが70cmと67cmの2種類になっています。成人男子に適した机は70cm、成人女子は67cmです。
改正前の旧JISはアメリカ軍用家具をそのまま見習っていたため74cmになっていました。
日本では従来から机は高いほうが姿勢がよくなると信じられていましたが、それは誤解、机が高すぎると、肩こり、目の疲れ、足のふくらはぎがだるくなることが実験によって証明されています。

適正な寸法を知ることは、体を保護する意味においても大事なことですね。
by chojiiro | 2007-04-25 16:56 | インテリア講座
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